成長をリードする!営業チームの成功に欠かせないリーダーの役割
企業の成功において、営業部門の業績向上は一つの鍵と言えます。そこで重要になってくるのが、営業部門を率いるリーダーが、各メンバーが目標を達成できるようなリーダーシップを発揮することではないでしょうか。
今回は、営業チームの成功に欠かせないリーダーの役割についてご紹介します。
1. ワクワクする目標を設定する
チームの成果を出すリーダーに求められる役割の1つ目は、チーム全体がワクワクできる目標を設定することです。
ワクワクする目標があれば、チームメンバーのやる気や動機づけにも繋がり、自走的なチームができるでしょう。
では、ワクワクする目標とはなんでしょうか?
逆に、ワクワクしない目標とはなんでしょうか?
ワクワクしない目標とは、
・無謀すぎて、達成が困難すぎる目標
・具体的に何をしたら良いかイメージができない目標
・誰かが明らかに損をするような(lose-lose/win-loseな)目標
これでは、期待しているチームの成果が得られなくなってしまうでしょう。
逆に、ワクワクする目標とは、
・少し頑張れば、達成できそうな目標
・中長期のビジョンに対しマイルストーンを設定し、具体的に行動に落とし込める短期的な目標(数値や期間などの設定)
・相手も喜び、自分自身も喜べるような(win-winな)目標
です。
このようなワクワクできる目標を設定し、チームに共有することができるリーダーは、チームメンバーから尊敬されると共に、チームを成功に導くでしょう。
2. チームメンバーを信じて、任せる
誰かから何かを任された時、「自分は頼りにされている/信頼されている」と、誇りに感じたり、嬉しく思った経験はないでしょうか?
リーダーから仕事を任されることは、チームメンバーにとって、自信に繋がる1つの方法かもしれません。任せるということは、本人の力(時には潜在能力)を信じることと同義でもあります。なぜなら、チームメンバーを信じないまま、任せることはできないからです。
リーダーにとって、「自分がやった方が早い/成功率も高い」と感じる仕事も多いでしょう。部下に任せて、失敗しない、業績が下がらない、とは言い切れないかもしれません。しかし、長期的視点に立ってチームの成果を上げることを考えると、チームメンバーの成長を促すため、そして、チームメンバーとの信頼関係を築いていくために、チームメンバーを信じて任せることも大事です。
ただ、ここで気をつけなければならないことは、仕事を「任せる」ことと、「丸投げ」することは違うということです。
「丸投げ」とは、リーダーからの指示が曖昧であったり、目的や意図を説明することを怠り「とにかくやればいいんだ/適当にやっておいてくれ」と頼むことです。「任せる」とは、チームメンバーに責任感を持って仕事をしてもらうことです。
目的や意図をきちんと説明し、何のために何をどこまでやってもらうかを明確にしてから、チームメンバーに仕事を任せることがとても重要です。
3. 長所に注目する/褒める
人には長所も短所も必ずあります。
長所は、視点を変えれば短所となるとも言えますし、短所も視点を変えれば長所になります。短所ばかりに注目すると、その人の能力全体を信頼できなくなり、仕事を任せるのがとても怖くなってしまうものです。
リーダーがチームメンバーを信じて任せるためにも、まずは日頃から長所に注目することが重要です。長所はどんな小さなことでも構いません。「こんな良いところがあるから、きっと、この仕事は出来るだろう」と思い、任せた仕事について、全面的に信頼するのです。
また、チームメンバーの長所や良いところを見つけたら、きちんと言葉にしてチームメンバーに伝えることも大事です。
世の中で、自分の強みを自ら認知・理解して、常に自信を育んでいける人はほとんどいないのではないでしょうか。誰かに「君のここは、本当に素晴らしいと思う!」「僕がなかなかできないこんなことが、君にはこんなに上手にできるのは素晴らしいし、素直に羨ましいと思うよ!」など、表現して相手に届けてみましょう。
誰かから褒められたり、指摘してもらうことで、初めて自分の長所に気付くこともあります。チームメンバー一人ひとりが、自分の長所に気付くことができれば、自らその長所を育んでいけるようになるでしょう。
4. チームメンバーの自律力をつける/そのサポートをする
メンバーが失敗したときには一緒に原因を探り、次は自分で解決できるようにと促していくことも、営業リーダーの大事な役割のひとつです。リーダーがいつも答えを出すような指摘は、一見すると早く解決するように見えることもあるかもしれませんが、中長期的で見た時には、必ずしも効率的ではありません。
「あなたはなぜ今回、このような結果になったと思う?」
「どの点はそのまま継続し、どの点は改善したら良いと思う?」
と、本人が自ら思考するための質問をするよう心がけてみましょう。
また、本人が自分の考えを述べた時には、例え自分の視点や考えと違う場合でも、頭ごなしに否定・ジャッジするのではなく、
「僕の視点から見ると、こういうポイントが今回の改善点だと思うよ。ここをこうすると、次回、より良い結果になると思うよ。僕の意見を聞いてみて、君はどう思った?」
のように、リーダーとしての経験や視点を活かした意見を述べつつも、あくまでチームメンバーに考えさせ、意思決定するよう促すことは大事です。初めは一緒に考え、振り返りつつも、その人のペースに合わせて、徐々に、本人自信で考え、解決策を導き出せる力をつけさせてあげることは、リーダーの役割であり、チーム全体の成果が向上するために必要なプロセスです。
本人が自らの行動と成果を見直し、PDCAを回して、次の行動を意思決定していけるようになれば、チームの成長はより一層加速するでしょう。
5. フィードバック
チームメンバー一人ひとりが、自ら考え、PDCAを回し、次の行動を意思決定していけるような、自律型のセールスパーソンに育つことは理想かもしれません。しかし、一方で、自分以外の視点からのフィードバックやアドバイスは、これまで気づかなかった視点に気付かされたり、新たな成長を遂げるきっかけになります。
誰しも自分のことを常に客観視することは難しいものです。だからこそ、リーダーからのフィードバックが重要となります。
本人ではないから気づくこと、過去に同じようなシチュエーションで様々な経験をたくさんしてきたリーダーの視点だからこそ言えるアドバイスなど、適宜フィードバックしてあげることは、チームメンバーの成長に繋がるでしょう。
6. モチベーションマネジメント
毎日高いモチベーションを常に維持できるセールスパーソンは、多くないでしょう。チームメンバー一人ひとりが、自分のモチベーションをセルフマネジメントができなくても、リーダーの働きかけ次第で、一人ひとりのモチベーションを引き上げることはできます。
では、適切なモチベーションマネジメントとは、どのようなものでしょうか?
相手を鼓舞したり、「君ならできる!」といった類の激励の言葉をかけることが、果たしてモチベーションアップへの効果的な方法でしょうか?もちろん、そのような言葉でモチベーションが上がることもあるかもしれません。しかし、モチベーションが上がらない時に、「君はやればできる!さぁ、モチベーションをあげよう!」という励ましの言葉が逆効果になることもあります。
チームメンバーが今、モチベーションが上がらない理由は何でしょうか?
このように考え、モチベーションが上がらない「理由」を、本人にヒアリングしてみることも大事です。時にはチームメンバーの状況や気持ちに寄り添い、労わることが必要な時もあるでしょう。また、「頑張れない時があってもいいじゃない」「そういう時は無理しなくていい」など、モチベーション上がっていないチームメンバーを否定するのではなく、その状態にいるチームメンバーを許容することの大事です。それによってチームメンバーは、良い意味で精神的な緊迫感から解放され、肩の荷が降りて、結果的に実力が発揮できたり、今の自分におけるベストパフォーマンスを発揮できることもあります。
励ます以外の選択肢も持ち、チームメンバーのモチベーションマネジメントをすることが、リーダーに求められる役割の1つです。
7. コミュニケーション/チームメンバーとの信頼関係づくり
上記で述べてきたこと全ては、チームメンバーとの信頼関係があって初めて効果を発揮する、と言っても過言ではありません。
そのためにもリーダーは、日頃からチームメンバーとのコミュニケーションを積極的に取るようにしましょう。そして、リーダー本人も、口先だけでなく、有言実行したり、チームメンバーにアドバイスしたことを自ら率先したり、言葉以上に行動によって、チームメンバーからの信頼を獲得するよう努力しましょう。
そして、チームメンバーとのコミュニケーションにおいて、時には仕事の話のみならず、家族や趣味の話など、プライベートを含め、その人物そのものに興味を持ち会話をする姿勢も必要です。
日頃から各チームメンバーと対話し、信頼関係を構築していくことは、リーダーが果たすべき最重要な役割と言えます。
いかがだったでしょうか。会社の業績アップに直結する営業チームの成功。そのチームを成功に導く、リーダーの果たすべき役割について、解説してきました。
実はこの話は、営業チームのチームリーダーのみに限った話ではありません。どんなチームであれ、リーダーとチームメンバーが、良い関係性を築き、チームの成果を最大化するために必要な要素でもあります。
これらの力を仕事で鍛えることができれば、プライベートでも他者との関係性で良い関係づくりをしていく時に役に立つはずです。ぜひ、今回の記事を参考に、日常的に取り入れていただけたら幸いです!