AIを活用したkintoneのUX向上

投稿者: umee okano

近年、ユーザーエクスペリエンス(UX)はソフトウェアの重要な評価基準となっています。優れたUXを提供することは、ユーザーの満足度を高め、業務効率を向上させる上で欠かせません。kintoneは、シンプルで直感的な操作性を特長とするクラウドサービスですが、AIを活用することでさらなるUX向上が期待できます。

本記事では、kintoneにAIを組み込むことで実現できるUX改善の具体的な方法について詳しく解説します。ユーザーの行動予測、音声入力、UI最適化など、AIを活用したUX向上の様々な側面を取り上げます。kintoneユーザーの皆様には、ぜひAIの可能性を知っていただき、業務効率化とユーザー満足度向上のヒントを得ていただければ幸いです。

kintone公式サイト(https://kintone.cybozu.co.jp/

AIを活用することで、ユーザーがデータを入力する際の手間を大幅に削減できます。過去の入力データをもとに、AIが次に入力すべき内容を予測し、サジェストします。例えば、営業日報アプリで特定の顧客名を入力すると、前回の商談内容や次のアクションを自動で表示します。ユーザーは予測された内容を選択するだけで、素早くデータを入力できます。

kintoneでは、異なるアプリ間でデータを連携させることができます。例えば、営業日報アプリで入力された商談情報を、顧客管理アプリの顧客レコードに自動で反映させるなどです。AIを活用することで、この連携プロセスを自動化し、ユーザーの手間を省くことができます。過去のデータをもとに、AIがレコード間の関連性を学習し、適切なデータ連携を自動で実行します。

AIを活用した音声認識技術を導入することで、ユーザーは音声でデータを入力できるようになります。例えば、営業担当者が外出先で商談を行った際、その内容をその場で音声入力することができます。AIが音声を解析し、テキストデータに変換します。変換された内容は、自動的に適切な項目に振り分けられ、営業日報として記録されます。

音声入力と並行して、チャットUIを導入することも有効です。AIを活用したチャットボットが、ユーザーとの対話を通じてデータを収集します。例えば、経費精算アプリにチャットUIを導入し、ユーザーが支出内容を会話形式で入力できるようにします。「先週の出張での交通費はいくらでしたか?」といった具合に、AIが必要な情報を引き出し、適切な項目に自動で振り分けます。

kintoneは、ドラッグ&ドロップ操作でアプリのレイアウトを柔軟にカスタマイズできることが特長ですが、この作業には一定の手間がかかります。AIを活用することで、ユーザーの使用状況に合わせてUIを動的に最適化し、ユーザビリティを向上させることができます。

各ユーザーがアプリ内のどの項目をよく使うのか、AIが分析します。よく使う項目は、アプリのトップ画面に優先的に表示したり、入力フォームの上部に配置したりすることで、素早くアクセスできるようになります。ユーザーごとに最適化されたUIが提供され、業務効率の向上が期待できます。

アプリのレイアウトは、ユーザーの利用目的や端末の画面サイズによって最適な配置が異なります。AIを活用することで、これらの条件に合わせてレイアウトを自動調整することができます。例えば、スマートフォンで利用する場合は、重要な情報を上部に配置し、タップ操作がしやすいようにボタンのサイズを大きくします。一方、PCで利用する場合は、画面スペースを有効活用し、多くの情報を一覧できるレイアウトが適しています。こうしたUIの動的な最適化により、デバイスを問わず快適な操作性を提供できます。

AIを活用することで、ユーザーとの対話を通じて業務要件を引き出し、適切なアプリの構成を提案することができます。ユーザーは「営業活動を管理するアプリが欲しい」といった抽象的な要望を伝えるだけで、AIが必要な機能や項目を提案してくれます。質問に答えていくことで要件が具体化され、アプリの全体像が見えてきます。こうしたAIによる要件定義の支援により、業務とアプリの適合性が高まり、開発工数の削減にもつながります。

要件定義が終われば、AIを活用してアプリを自動生成することができます。ユーザーの要望をもとに、最適なフィールドやレイアウトを持ったアプリのひな型を自動で作成します。ユーザーはこのひな型をベースに、必要に応じて調整を加えるだけでアプリを完成させられます。プログラミングの知識がなくても、高品質なアプリを短時間で作成できるようになります。

業務フローの中で、特定の条件が満たされたときに自動的にタスクを生成するよう設定できます。例えば、営業日報で商談ステータスが「契約締結」になったら、自動的に納品手配のタスクを生成する、といった具合です。これにより、タスクの漏れを防ぎ、円滑な業務の流れを実現できます。

タスクに期限を設定する際、担当者のスケジュールを考慮する必要があります。AIを活用し、関連する担当者のスケジュールを自動で調整することで、最適な期限設定が可能になります。会議の日程調整など、煩雑な調整作業を自動化できます。

タスクの割り当て先を決める際も、AIが最適な担当者を提案します。過去の実績や担当者のスキルセットなどをもとに、最も適任の担当者を選定します。単にルールベースで割り当てるのではなく、AIが業務の内容や難易度を判断し、柔軟に対応します。これにより、業務品質の向上と担当者の負荷分散が実現します。

本記事では、AIを活用したkintoneのUX向上について、様々な側面から解説しました。ユーザーの行動予測、音声入力、UI最適化、アプリ作成支援、業務フロー自動化など、AIの適用範囲は多岐にわたります。これらのAI機能を効果的に組み合わせることで、kintoneのUXは大きく進化するでしょう。

kintoneとAIの組み合わせは、業務効率とユーザー満足度の向上に大きく貢献する可能性を秘めています。導入にあたっては、自社の業務特性や課題をよく見極め、最適なAI機能を選択することが求められます。また、AIを活用したUX向上は一朝一夕では実現しません。継続的な改善サイクルを回し、ユーザーの声に耳を傾けながら、段階的に機能を拡充していくことが重要です。

kintoneユーザーの皆様には、ぜひAIの可能性に注目していただきたいと思います。業務の効率化とUX向上を実現し、kintoneをさらに使いやすいツールへと進化させていきましょう。