今からでも遅くない!簡単で本質的な営業DX
前提:この記事は2021年のコロナ渦での体制を記したものです。
この記事の想定読者層は、中小企業です。
コロナが社会問題になり、ここ数年で今まで以上にリモートワークの必要性が突然高くなりました。
弊社も同じようにリモートワークを余儀なくされ、何とかリモートワークの環境を整えました。
特に営業業務をリモートワークにすることが大変で、営業業務のDXに四苦八苦しました。
そこで、実際に営業業務のリモートワークの環境で必要だったもの、不要だったものをお伝えします。
同じようにリモートワークに取り組みたいけど上手くいくか不安と思う方、リモートワークに取り組んだがうまくいかないと悩んでいる情シスの方に、少しでも参考になりましたら幸いです。
必要だったITツール
導入が簡単なコールセンター:Amazon Connect
営業部隊が一番使っていると言っても過言ではないかもしれません。低価格でしかも高機能なコールセンターを数日で構築できます。
営業でリモートワークに重要なポイントとして、会社の電話の取次ぎです。
クラウドPBXと呼ばれるビジネスIP電話のサービスが多いのですが、これらはインターネット回線を使って一般回線の電話と接続して通話をすることができる、いわゆるインターネットを使った電話です。
多くのクラウドPBXサービスがあるのですが、多くのサービスは導入するまで時間がかかったり、導入コストが高く、ユーザーの増減等の調整も都度業者に依頼することが必要だったりします。
Amazon Connectは、あの通販サイト大手のAmazonが運営している、開発者向けサービスAWSというクラウドサービスの中の1つです。
なぜ、Amazon Connectが良いかというと、まず導入コストが無料であること。実運用するには無料ではないのですが、それでも多くのクラウドPBXよりも安価です。
実際に使った電話料金のみの運用ができるのです。
クラウドPBXと呼ばれるものの多くはコールセンターではなく、ビジネスフォンのコンセプトが多いです。そのため、例えば電話がかかってきたら、番号を相手にナビゲーションして、その目的にあった特定の担当グループに電話をつなぐ、というような電話業務の効率化ができません。
ZoomやSkypeのようなweb会議と同じように、ヘッドセットマイクをつけてパソコンで電話をすることで、常にパソコンの画面に顧客情報などの補足を見ながら電話ができるようになります。
当然、外出中でも担当者の携帯に着信を転送させることもできるので、外出中でもコールセンターが機能します。
また、Amazon Connectの使い方も簡単で、設定方法もネット上に多くあります。
チームで営業をするためには、やはり小規模でも組織で運用できる電話で運用することを強くおすすめします。
リモート会議:zoom
リモートワークをする以上、電話と同じようにweb会議が必然的に増えます。お客様ともweb会議をする以上、web会議システムを導入は必須です。
有名なツールはZoomで、無料で始めることができます。また、Zoomには録画機能もあるので、実際のやり取りを残すことができます。
ただし、無料プランでは同時会話人数が3人以上になると40分の時間制限があります。
営業DX特化リモート会議: フロントエージェント
そして、もう一つおすすめしたいリモート会議ツールがフロントエージェントです。
リモートワークをする場合、実際に社員たちがどのように業務をしているのか、Zoomでは分かりません。
Zoomに動画を録画する機能はありますが、あくまでこれはweb会議を行う本人が保存するためのもので、社内に共有するかは、その人にゆだねられます。
やはりZoomは多くの人とビデオ会話やオンラインセミナーで使うことを想定して作られているため、実際の営業活動を加速してくれる機能はありません。あくまでオンラインで会話をするためのいわば基本的な電話と同じような会話手段です。
一方、フロントエージェントはweb会議をする時、どのような会話をしたのか分析して、社員の対応をデータ化します。そして、既存のCRMとは異なり、実際の会話をCRMレポートとして管理するので、どのような対応をしているのか、現場の動きが業務が見えるようになります。
そうなると、管理職の方はちゃんとリモートワークでもサボらずにパフォーマンスを発揮しているかが簡単に分かるようになります。
フロントエージェントは対面と電話でも使うことができるため、実はリモートワークと通常業務の時でも同じように会話をCRMとして管理できるようになり、手入力の営業報告の無駄を一気に削減できるようになります。
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営業資料の管理:クラウドストレージ
クラウドストレージサービスとは、インターネット上にファイルを保存するサービスです。
有名なサービスとして、グーグルドライブ、ドロップボックスなどが挙げられます。
ドロップボックスでは、ドロップボックス上に保存したファイルを共有する機能があり、ビジネス用途では、オンライン上で社員同士で必要な営業ファイルを共有します。
また、使用しているパソコンにエクセルやワードといったオフィスソフトがインストールされていなくても、ドロップボックス上ならば、エクセルとワードが使用できます。意外とこれが重宝します。
使用しているパソコンが古くなってくると、意外とオフィスのアップグレードを行っておらず、新しくパソコンを買い換えた社員のオフィスとバージョンが変わってしまって、新しいファイルを使うことができない。ということがあります。
ですが、共有する必要がある営業情報やアクションリストをドロップボックスで管理すれば、どんなパソコンでも問題なく編集作業ができます。
セキュリティに関して、当然クラウドサービスなので情報漏えいを注意する必要があります。
ログインパスワード管理の徹底は必須です。また、閲覧可能なユーザーも設定しておきましょう。
既に社内でファイルサーバーを運用している場合、クラウドストレージは危険だから使うべきではない、という意見が当然あります。
リモートワークでも社内のサーバーを使えるようにするには、VPNという暗号化通信を常時行う通信方法を採用することが多いです。
ですが、社内のサーバーを管理する場合、容量の追加、機材のメンテナンス、セキュリティの更新等を考えると、グーグルドライブやドロップボックスは検討の余地が十分あります。
サーバーの知識がある人材を採用して、自社インフラを構築することだけに人件費を出せる企業は多くないということもあります。
メールサーバーは社外のサービスで構築しているのに、クラウドストレージサービスはNGということをよく聞きます。メールの方がより詳細な機密情報のやり取りをしていますよね?
これらを総括して、クラウドストレージのご利用がおすすめです。
社内コミュニケーション用チャット
これはビジネスユースを想定しているものならば、正直なんでもいいと思います。
ビジネスプランでも無料でチャットができるツールは多いです。チャットの送信を運営企業が閲覧できないことを事前に確認しましょう。
ただし、注意点は個人利用を前提としたコミュニケーションツールをビジネスで使うことは、できる限り避けた方が良いです。
個人利用向けのサービスは、チャットサービスを提供している企業がその内容を閲覧する権利を持っている可能性が高く、機密情報が漏れる可能性が高いからです。
不要だったITツール
ビジネスIP電話サービス
Amazon Connectを導入する前にビジネス用IP電話を試しましたが、やはりコールセンターに劣ります。
外出中でも電話を取れることはありますが、電話の同時着信ができない(1人が電話していたら使えない)ことが最もNGです。
Amazon Connectなら何人同時に電話をしても大丈夫です。(デフォルト上限はありますが、ここでは割愛します。)
まとめ
他にも紹介したいツールはありますが、営業のDXを行う上で重要なコミュニケーションのIT化と情報共有のクラウド化がポイントでした。
特にリモートワークを始める上で、社員がいつも通り仕事ができる環境を作ること、さらにはちゃんと仕事をやっているかを確認できる環境を作ることが大事です。
もし、リモートワークでお困りのことがございましたら、お気軽にお問い合わせください。